2010年10月26日火曜日

ラダックの話その3〜レー到着編


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ここらへんのお話

2010年9月29日


デリーからレーへのフライトの約1時間、ほとんど寝ていた。
離陸したのも知らない。
客室乗務員に揺り起こされて機内食を食べ、またうとうと。
家を出てからほとんど寝てないから無理もない。

気づくと外は緑のない山々。
ほどなくして着陸。
立派なターミナルなんてなく、タラップで降りたらバスに乗って空港の建物へ運ばれる。
今どき、空港で写真を撮るのに実際の制限が掛かってることは少ないのであるが、ここレーはパキスタンとの国境紛争最前線の軍の基地も併設。
軍人が何人も立ってて監視している。
様子を伺ってたら、撮ろうとしたインド人観光客を制止していた。
こっちょり撮るのはやめておく。

荷物をピックアップ。
その後、滞在者登録。
入国カードみたいのを改めて提出。
なるほど、
ここでなにかあっても、ボクがラダックに入った跡が残るのね。

外に出る。
きょろきょろしてると、「タクシーか?」と聞かれる。
「イエス」と答えると、
プリペイドタクシーのカウンターを教えてもらった。
つまり、
客引きは皆無。
全てカウンターを通さなければならないらしい。
カウンターのおじさんに、レー市街に行きたい旨を伝えると、「150ルピー(約300円)」と。
じゃあと、払おうとすると、「ドライバーに渡せ」と。
プリペイドじゃないじゃんw

渡されたバウチャー?を持って振り返ると、タクシーの運転手が待ち構えてて、こっちだと連れていかれる。
タクシーといっても、インドでのスズキの合弁会社「MARUTI SUZUKI」の小型ワゴン(排気量はわからない)。
レーではこれが主流らしく何十台と走ってる。
パキスタンみたいだなともチラッと思ったり。

タクシーに乗ると、「どこのホテルだ?」と聞かれる。
もちろん決まってない(到着時の滞在登録に適当なホテル書いたけどすでに忘れている)。
「チーパーホテルに連れていって」と頼むと、ちょっと考えこむ。
そんな珍しいかな、決めて来てない観光客。馴染みとかありそうなものなのに。

彼が連れていってくれたホテル、まあまあの部屋で300ルピー(約600円)。
でも、
もう少し眺めのいいところありそうだなと、そこはやめて探すことに。
ここがどこかいまいちわかってないけど、タクシーにお金払って、あっちがメインバザールだという方向に歩いてみる。
ヒマラヤ山嶺にあるレーはほとんどが坂道、そして標高3500m

荷物を持ったまま少し歩いただけで息切れ、そして頭痛。
レーの街角

朝の九時前、どこも準備中で休む場所もない。
そして、だれも客引きに来ない。荷物抱えた旅行者が歩いてるというのに。
レーの王宮、金曜モスクが見えてきたのでだいたいの場所は把握。
とりあえず、外国人が多いというエリアに向かう。
客引きがいないのは変わらないので、少しぐるぐるして、ここなら眺めが良さそうだなってゲストハウスに入る。
300ルピー。
んー
200ルピーくらいにしたかったけど、頭も痛いしここでいいや。
Indus Guesthouse 300ルピー


昼過ぎまで寝る。
なんにしても無理しちゃダメだろうと、街歩きだけすることにする。
まずはドルフィンカフェでおやつ。
併せて45ルピー。

明日どうするか。
ゲストハウスには2日泊まるって言っちゃったけど、なんにも考えずについ口から出た言葉。
前払いでもないし、まあ問題ない。
ガイドブックを眺め、しばらく考える。
とりあえず、遠くに行っちゃおう。
ジャママスジド
ジャママスジドのミナレットの先端。
イスラームの旗が。パキスタン国旗が千切られたようにも見える。

バスターミナルに向かう。
滞在中の日記にも書いたけど、8月に鉄砲水があってラダックの多くの地域で被害が出ている。何人も死んでいる。
それも目の当たりにするのが怖くあった。
レーの市街地を歩いてるぶんには、それを微塵も感じさせない。
事前に得ていた情報で、レーの外れにあるバスターミナルは大きな被害にあったと読んでいる。
ちょっと緊張しながらバスターミナルに向かう。
確かに、バスターミナルは下の方にあるので、水が流れ込みやすそう。
途中、水で削られたと見られる一帯がありテントで生活している方々を見た。
バスターミナルに行く途中の鉄砲水跡

その跡はバスターミナルに続く。
なるほどこれか、と、
ちょっと呑気な感想。
2ヶ月経とうとしている現在、普通に生活、経済活動されているようにしか見えない。
知らなかったら、こんなもんって思うくらい、なにかを感じることは難しい状況。
きっと、心の中の傷跡は大きいのだろうが、初見の旅行者では拍子抜けしてしまったのは正直な感想。
バスターミナルも、瓦礫が目に入らなければ、インドのバスターミナルってこんなもん。

そしてバスターミナル、
バスが止まるスペースがあるってだけで、なんの表示もない。
バス会社の建物前に、タイムテーブルが書いてあるけど、ボクが行きたいと思ってる方面のバスが書かれてない。
んー
困ったなーって思ってると、
現地人男性二人が、どこに行くんだ?と話しかけてきた。
「カルギル、いやムルベクに行く予定です。明日。」
ちょっとこっちに来いと、止まってるバスの中へ。
「ムルベクなら413ルピーだ。朝5時に出る。」
ずいぶん早いな。
でも、それでいいや。
「わかった。ありがとう。チケットはどうしたらいい?」
「ちょっと待ってろ。」
と、
運転席のほうに行って、そこにあった紙を長方形にやぶって、なにやら書いてる。
それをボクに渡して、「チケットだ」。
ま、マジか?
「お金は明日?」一応聞いてみる。
「今、払ってくれ。」
そのチケットと呼ばれた紙切れを見つめながら少し考える。
チケットと呼ばれた紙切れ
「オーケー」ボク。
過去、バス会社でもいろいろ騙されてきたけど、そのバスがないってことだけはなかった(他にそこに行くバスはないとか、存在しない荷物料を払わされたりとかの嘘はある)。
バスに入れるってことは、そこのバス会社の人のはずだし。
それでも怪訝そうなボクを見て、ひとりの男性を別に連れてきた。
「彼がバスのコンダクターだ。明日4時半にここに来たら彼がいる。」と。
ふむ・・・
500ルピー払うと、お釣りを持ってくるために、ひとりがバスを出た。
残った人、「レーに戻ってくるのか?カシミールに向かうのか?」
「レーに戻ってくる。ラマユル、アルチに寄ってから戻ってくる。」ボク。
「戻ってきたら、うちのゲストハウスに泊まってくれ」とホテルカードを渡された。
え・・・この人、バス会社のひとじゃないの???
不安、3割増し。

その後は、
レーの街をぶらぶらして、ご飯食べて
モモ(チベット餃子)盛りトゥクパ(チベットうどん)。
60ルピー(約120円)。


ゲストハウスに戻った。
出発が早いので、
先にゲストハウスにお金払って、早々に寝ることに。

ラダックの話その4続く。

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