2010年11月19日金曜日

1999年11月20日〜23日アーグラーの話

警告!
決して食事中、もしくは食後すぐに読んではいけません。
警告しましたからね。
ええ。はっきりいって汚い話です。



インド滞在も一ヶ月を過ぎ、もう慣れたもんね~なんて油断したんでしょう。アジメールで飲んだ生水か生温いさとうきびジュースがいけなかったのか、それまでの累積かはわかりませんが下痢しました。
腹に違和感を感じたまま、プシュカルに移動。
ここプシュカルで本格的に発症です。
プシュカルは、お祭りを2日後に控えざわついてました。
で、
お祭り期間中は、ホテルはどこも満室なので、お祭り前にはホテルどころか街を出なければなりません。
具合の悪い腹を抱えて。

プシュカルからアーグラーへは夜行バス。
原因は覚えてないんですが、そこの車掌とめちゃめちゃもめました。
ボク、服をつかまれて、その腕を力一杯振りほどいた覚えが。
なんでだろ。
ホントに覚えてない。

翌朝、アーグラーに到着。
下痢で移動なので、ほとんど水分も取っておらずぐったり。
リキシャワーラーが声をかけてきました。
「どこから来た?」
「プシュカルから」
「ノー。お前の国だ」
「ああ。ジャパンだ」
「ガイドブックがあるだろう。見せてみろ。」
カトマンドゥで買った2年落ちの地球の歩き方を渡します。
いつもの版と違うためか、彼は少し探しました。
で、アーグラーのホテルリストのページを差して、
「このHotel Akbarはグッドホテルだ。連れて行ってやる。行こう。」
ここはアーグラー。タージマハルのある街です。人が集まるところ、特に確実に旅行者がいるところには悪徳が渦巻いているものです。
もう、プンプン臭いました。
でも、
そのときはとにかく体を休めたかったんです。
もともと客引きについて行くつもりだったし。
「OK」ボク。

着いたホテルは、
Hotel AkbarじゃなくてHotel Akbar Inn。
うはー
やっぱ来たよ。。。
と思ったのだが、そんな変な雰囲気もなかったのでとにかくフロントへ。
ボクの顔を見たフロントの男性。
「ドミトリーは○○ルピー。○時から入れるよ。」
風体で判断したようです。
「いや、Attached Bathの部屋をお願いします。」ボク。
Attached Bath、風呂付き個室。下痢してたので安全策を取ってみました。
フロントの人、ちょっと怪訝そうにボクを見て、
「○○ルピー、○○ルピー、150ルピー、どの部屋にする?」
「じゃあ、150ルピーで。」
ここらで、ボクが調子を崩してるのを察したのでしょう。
「○時から入れるけど、それまでそこの部屋で休んでていいよ。」
思わぬ提案に、マジで感動感謝。
「トイレは使っていい?」
「ノープロブレム。」

ちょっとグレードが高い部屋でした。
トイレ使いました。
ちょっと寝ました。
そして、時間になったので起こされて150ルピー部屋へ。
まあ、風呂付き個室と言っても、全面コンクリートの別室に洗面台と便器とシャワーがあるだけ。もちろん水シャワー。
こんなもんです。
すぐに荷物を置いて、併設されてる食堂へ。
「ハウアーユー?」店の人。
「よくない」ボク。
「なぜ?」店の人。
「下痢してるんだ」ボク。
「なら、バナナヨーグルトを食え」店の人。
ええ。助言に従い食べましたよ。

部屋に戻って、正露丸を飲みました。
昨日までは正規の量一回3粒飲んでたのですが、いっこうによくなりません。
なので、この日は5粒。
もちろんミネラルウォーターで。

体調は崩しているものの、やっぱり観光はしたい。
ホテルの前にたむろしてたリキシャに乗って、タージマハルへ。
と、
すんなりとは行かずに土産物屋に連れて行かれました。
やっぱりか。。。。
元気だったら、
「ふざけんな、とっとと目的地に連れて行け!」って強気に出るんですが、やっぱり弱ってます。
「頼むからタージマハルに連れて行ってください。プリーズ」

土産物屋で大事にならずに済み、タージマハル到着。
入場料50ルピー。
もちろん外国人料金。
何ヶ月か前に値上がりしたそうです。
今はもっと高いらしい。

タージマハル、
うーん。なんかくすんでるね。
ってのが印象。
体調崩してて目が曇ってたのでしょうか。
と、そのときは思ったりもしたんですが、後で聞いた話だと酸性雨の影響で大理石が溶けているとか。
ま、真偽は調べてないですが。

昼にも正露丸5粒飲んで、夕食でも5粒飲みました。
なんだかお腹の感じが違います。
やっぱ正露丸すげえな。
なんて思いながら、夜も更けてきたので寝る準備。
11月とはいえ、インドは暑い(もちろん全土じゃないけど)。
寝るときは、Tシャツとパンツいっちょです。
お小水のために部屋のトイレに入りました。
まあ、トイレでもあるんでサンダルは履いて。
大が出る気配はありません。
なんか麻痺してる感じも。
まあ改めて、
やっぱ正露丸はすげえ。なんて思いながら便器の前に立ちます。
パンツをおろしてお小水を出しました。下半身の必要な箇所だけ力を抜いて。
が!
その瞬間、
うしろの門も同時に開放されたのです。
本人の意思なんて全く無視。
うしろの門から出てくるのは水っぽいのばかり。
うしろの門は閉じません。どんなに力を入れようとしてもうしろの門は閉じません。
垂れ流しっていうのはこういうことを言うのでしょう。
ボクの意思ではどうしようもありません。
その水っぽいのは、やや下げたパンツを突破。
太もも、膝を粘度の低い火砕流のように伝って流れていきます。
ボクの意思ではどうしようもありません。
もう呆然です。
でも、膝を過ぎたあたりで我に返りました。
パンツは残念なことになってる(進行形)。
せめてサンダルは守らねば。
ボクは、サンダルを蹴り捨てました。
そして、その水っぽいものはくるぶし、足の甲、そして床に到達。
あとはうしろの門に力が戻ってくるまでただ立ち尽くすのみ。
サンダル、
スポーツサンダルだったのです。かかとにもベルトをかけるやつ。
この時はそのベルトを踏んでたんです。
これで、しっかりかかとも留めていたとしたら・・・
そして、これが共同トイレだったとしたら・・・

部屋になかったので、共同洗面所から桶を借りてきて、床面を流しました。
ああ。その前に、
水シャワーで、下半身だけを洗いました。
下半身だけに水をかけて洗いました。
なんだろ、ひとりなのにこの恥ずかしい感じ。情けない感じ。
前にもあった気がする。大昔に。
おねしょをして、ひとりで必死にごまかそうとパンツを取り替えた時の、あの時の感じに似てる。
正露丸じゃ無理みたい。
インドの薬局に行く決意を固めました。

翌朝、フロントで薬局の場所を聞いたんです。
そしたら、病院に行けの一点張りで教えてくれません。
ガイドブックには、ホテルと病院がグルになって法外な請求をしてくるトラブルが載ってます。
そもそもだまされて来たホテル。
第一印象がいいとはいえ、そこまで信用は出来ません。
また、ホテル前でたむろしていたリキシャに頼みました。
そしたら、
やっぱり土産物屋に。
もう懇願です。
「お願いです。薬局に連れて行ってください。」
熱意が通じたのでしょう。
土産物屋で一時停車したものの再出発。
ちゃんと薬局に連れて行ってくれました。
薬局の人に事情を伝えて、ついにインド薬ゲット。
そこは繁華街だったのですが、万国旗がたなびくレストランが見えました。日の丸も見えます。
もしかしたら日本食が食べれるかも。
なーんて、期待して入ってみると、
普通の、でもちょっと高いインド料理屋さん。
非常にがっかりして、でも入ったからに出るわけに行かずそこで昼食。薬も飲んで。

どこ行くつもりだったのか忘れたけど、この後に駅に行きました。
でも、切符が手に入らなかったのかな。
なにせずに出たんです。
ちょっと歩いてみると、中華料理屋発見。
ご飯は食べたばかり、翌日に来ることを誓い、ホテルに戻りました。
夕食後にもインド薬。
お腹の感じが全く違います。
で、寝る前。
トイレに入りました。
昨夜のことがあります。
サンダル、テイクオフ。
パンツ、テイクオフ。
身につけてるもの、Tシャツ。以上。
緊張の一瞬でした。
が、
無事にトイレを済ませることが出来たんです。
インド薬すげええええ。
やっぱ、現地の病気(?)は現地薬。
なのです。
(後日、そうではない出来事もあったのですが)

翌日もなんともありません。
タージマハルにもう一度行きました。
駅前の中華料理屋に行きました。
現金なものです。
移動したくなりました。

目指すはマトゥラー。
ヒンドゥー教ヴィシュヌ派の聖地です。
翌朝、チェックアウトして、またホテル前のリキシャに乗りました。
アーグラーにはバスターミナルが二つあります。
ボクは、マトゥラー行きのバスがあるターミナルに行ってね。と伝えたんです。
途中、そのリキシャワーラーが、とにかくなんかくれってうるさい。
ずうずうしい感じがいやだったので、ほっといたんです。
まあ諦めたのでしょう。無言になり、バスターミナル到着。
ターミナルの入り口で降ろされました。
で、最初の額と違う額を言ってきます。
もう頭にきて、最初の額を押し付けてバスターミナルに入りました。
で、
適当なバスの運転手に、マトゥラー行きのバスはどれなのか聞いてみると、ここじゃないって返事。
あの野郎・・・
バスターミナルの外に出てみても、奴はいません。
ムカムカしたまま、またリキシャを捕まえて、もうひとつのバスターミナルへ。
このリキシャワーラーも、なんじゃかんじゃとねだってきます。
ああもう。どいつもこいつも。
と、無視してるうちにバスターミナルに。
リキシャはボクを乗せたまま中に入っていきます。
いろんな人に聞いて、ボクを乗せたままマトゥラー行きのバスの前まで連れて行ってくれたんです。
降りて支払い。
たしか10ルピーだったんです。
まずは10ルピー渡しました。
彼はすっとお金を胸に当てて受け取ります(インド人のこの仕草、大好きなんです)。
さて、いくらくらいお礼をするのが適当かな、なんて思いながら財布を覗き込んでる間に彼は立ち去ってしまいました。
なんかごめんなさい。とってもありがとう。


終わり。

0 件のコメント:

コメントを投稿