2010年11月4日木曜日

ラダックの話その6〜アルチ編

2010年10月3日


翌朝も暗いうちに起きる。
やはりぼんやりと刻々と変わる山肌の表情を眺めてるうちに時間は過ぎていく。

実は、
夜になってちょいと体調をくずしてたけど、起きたら元に戻ってった。
普段以上に寝てるから治りも早い、のか?

外に出てみると、ゲストハウスのおかみさんもご主人も見当たらない。
娘さんがいるだけ。
娘さん、「ブレックファスト?」と聞いてきたので、
体調も心配だったので、「ロティを一枚だけ」と伝える。
しばらくすると、娘さんがロティとチャイを持ってきてくれた。
うん。これくらいでちょうどいいや。

8時半を回ったので、ゲストハウスを出ることに。
部屋を出ると、おかみさんとご主人がいたので、お金を払って、
「バスはどこに止まりますか?下の商店があるところですか?」
と、聞くと、
「そこを通るから、目の前で待ってればいい」と。
ええええ?
昨日、必死に砂利の斜面を登って2時間待ったというのに、ここで待てばよかったと?
衝撃的な事実。
昨日の朝、ちょっと聞いてれば・・・ちらっと思ったんだけど、あそこで降りたんだからあそこに行けばいいやと思ったために・・・
ふう
ありがとう、とゲストハウスを出る。
ゲストハウス前
ちょっと心配になったんであろう、
ご主人が一緒に待ってくれた。
「トラックに乗った方が早いかも」
外国人がヒッチするのが難しいのは昨日でわかっております。はい
20分くらい待ってたら、ご主人が「タクシーだ」と。
山の上の方から、RV車が降りてくる。
前を通るときに、ご主人が止めてくれた。
乗り合いタクシーだった。

ご主人に謝意を伝えて、乗り合いタクシー(車種はランクル)は出発。
やっとラマユルを離れられる。

乗り合いランクルは谷の下の方の道を走る。
始めは奇麗な舗装だったが、やがて砂利道に。
そして、土砂崩れの跡が何ヶ所も。
なんとなくわかった。
3日前にレーからこっちに向かってくるときに、通行止めになってた道だ。
それが通行可になったのがここ数日なんだ。
それを知ってるか知らないかでルートが違ったんだ、と。
細かいところはわからないけど、多分そんなとこ。

下の太い線がラマユルからランクルが走った道、細い線がムルベクからのバスが通ったであろう山道。

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ランクルは他の車より速い。
トラックよりずっと速い。
なので、よく詰まってしまう。
谷の下を走ってるとはいえ、必ずしも見通しは良くなく、道幅も狭い。そもそも未舗装というか土砂が被ってる箇所が多い。
なので、簡単には追い抜けない。
が、そこは双方心得たもので、ランクルは隙あらば追い抜こうとする。トラックは、安全ならそのまま抜かさせてくれるが、対向車があったり、道幅に難があったりすると手で制してくれる。
そして、さあ行けとばかりに手を振ってくれる。
日本じゃこんなやりとりはないよな。遅い車はずっとぶりぶり走ってる。

カルシの街の手前のチェックポイントで、また車を下ろされてパスポートチェック。
もちろんボクだけ。
そして、カルシの街で乗り合いランクルは休憩。
カルシ

乗客のひとりに林檎買ってもらった。^ ^
ここで、ドライバーがどこに行くんだ?レーか?と聞いてきた。
嗚呼、なにも言わずにバタバタと乗ってしまいましたね。
「アルチに行きます。」ボク。
「え?アルチか・・・」ドライバー。
「分かってます。アルチに向かう橋までお願いします。」ボク。
なるほどといった感じのドライバー。

その二時間後、
アルチに向かう橋に到着。
荷物を下ろしてお支払い。
ドライバー、申し訳なさそうに(と感じた)「100ルピー」と。
なんでそんな申し訳なさそうなのさ?
全然適正料金だし、こっちは助かったし。
ギラギラガツガツした平地のインド人に慣れてしまってるからか、こっちが戸惑ってしまう。
この後も、タクシーに何度も乗るんだけど、大方のドライバーが値段を遠慮がちに言ってくる。なんか、ずっと「あれ?」って感じだったのです。

橋を歩いて渡る。
右岸がメインの街道。
アルチはそこから橋を渡って向かう。

アルチまで4kmの標識。
ふう。
いきなり上りだ。
てくてく歩く。
大きなつづら折りの坂道。
歩きなので、つづら折りをショートカット。
これで3kmちょっとになったはず。砂利斜面をずるずるしながら登るはめにはなったけど。
先の緑のあたりがアルチの集落。

50分くらい歩いてアルチの集落へ。
閑散としている。
ここもシーズンオフに入ったんだな。
さあ、荷物を背負った外国人旅行者が来たよ!客引き寄っといで!
と、受け入れ態勢を整えたのですが、だれひとり声を掛けてくれず。
集落に人はいます。
ちらほらと。
チラッとはボクを見ます。
でも、誰も寄ってきません。
ここもか・・・。
いくつかのゲストハウスに行きましたが、どこも門が閉まってます。
ふう・・・
ガイドブックに2000ルピー(約4000円)以上することが書いてある「アルチ・リゾート」というホテルに行ってみる。
携帯の充電が少なくなってるので、コンセントがあることがここで泊まるときの必須条件だし、たまにはそういうとこでもいいかなと。
(ムルベク、ラマユルの部屋には電源コンセントはなかった)

ホテルの外で掃除していた男性に、とりあえず「開いてるホテル知りませんか?」と聞いてみる。
すると、
「○○と○○と○○はクローズで、○○と○○はオープンしてるはず」と。
「ここは開いてますか?」と聞くと、
「もちろん開いてる」との返事。
「いくらですか?」と聞いてみたら、
「1000ルピー」。
なんか、なにも言わずにディスカウントされてた。
2000ルピーも仕方ないかなと思ってたくらいなので即決。
Alchi Resort 1000ルピー

荷物を置いて、今回のラダックの目的のひとつのアルチ・チョスコル・ゴンパへ。
午後1時前。
ゴンパに着くと、1時から2時まではランチタイムとのこと。
仕方ないので、ちょっとうろうろすると、東アジア系の女性旅行者発見。
お互い気づいたので、「こんにちは」と言ってみると、「こんにちは」と返事が。
おお。日本人!
ちょいとお話。久々の日本語でした。
彼女はタクシーでレーから来て、午前のうちに見たのでこれから帰るとのこと。
うーむ。残念。
(色気ある話にはならない)

集落を巡って2時を待った。
途中でチャイ屋があったので休憩。
そして支払い。
11年前のインドでは、
田舎で1ルピーか1ルピー50パイサ、都会で2ルピー、観光地で3ルピーってのが相場だった。
チャイ屋でチャイは、この旅行では初めて。物価は上がってるとはいえ、5ルピーってとこかな?と予想。
が、10ルピー。
マジか?
この10年ちょっとで3倍?
ちょっとボラれたような気になって、ちょっと釈然としない。
(このあと、町中でも飲んだけど、どこも7ルピー。観光地プライスと思えば適正)

さて、
メインイベントのアルチ・チョスコル・ゴンパ。
いやぁ、来た甲斐ありました。
すごい。ホントにすごい。
バジェット派トラベラーのくせに、2500ルピー(約5000円)もする写真集も買っちゃいましたよ。
ただ残念なのは、こういうところの写真のクオリティーって普通の本屋で売ってるのとは比べ物にならないくらい低いんですよね。
でも、ここでしか手に入らないものだしということで購入決意。

中の写真撮影は禁止だったので写真はありませんが、「アルチ・チョスコル・ゴンパ」でググると、いろいろ出てきます。

結局、2回行って堪能したあと、集落にある別のゴンパにも。
そこは修復中でしたが、職人さんが、入れ入れと招き入れてくれたので、木を組んだハシゴを昇っていろいろ見学させていただきました。
別に構わないよ、というので写真を何枚か。
あっちに比べると劣るけど、修復してる様子を見れるのは貴重。

ホテルに戻る。
夕食は?とスタッフに聞かれたので、もちろんいただくと。
何にする?と聞かれて、何が食べられますか?と聞き返すと、
何でも。インディアン、チベッタン、イタリアン、などなど。
さすが、高級リゾートホテル。
まだインド料理を食べてなかったので、「じゃあ、インド料理をお願いします」と伝え、呼びに来てくれるのを部屋で待つ。

すぐに、スタッフが来た。
早いなと思ったら、チャイを持って来てくれた。
おお。
温かいもの、いいねーありがとー
と感謝してると、いつまでも部屋にいる。
ん?なに?と思ってると、なにかを訴えかける目。
ああ、そうか、チップか。
んー
なんか気を逸しちまったよ。
なんか、今から財布をごそごそして、渡すお金を選ぶのはカッコ悪い。
煙草吸う?と、彼に勧めると、パッと顔が輝く。
あ、これは・・・前にも経験ある。
一箱オッケーと思ってる顔だ。
んー
ごめん、これ最後の箱なんだよ・・・
「テイク2」ボク。
そっか・・・と残念そうな顔。
ごめんよー
こういうホテルに慣れてないんだよー
明日、枕元に置いてくから、それで勘弁してくれー

一時間して呼びに来たので、食堂へ。
うー
ちょっと、出し過ぎです。
食べきれません。





さて、
ここで一泊したら、レーに戻ります。
日本を出てからまだ5日。
少し日記もペースアップします。
そろそろ飽きてきたしw

ラダックの話その7


このあたりのお話

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